営業担当者が育たない理由と、売れない商品を売れる人材に変える人材育成法

こんにちは、茂木久美子です。

今日は「売れない商品をどうやって売るか」という、営業の現場で多くの方が直面する悩みについてお話ししたいと思います。私自身もこれまで、新幹線の車内販売や自動車販売の現場で、なかなか売れない商品に頭を悩ませてきました。でも、ちょっとした工夫と考え方の切り替えで、売れ残りの商品も見事に完売させることができたんです。

この記事では、私の実体験をもとに、売れない商品を売れる人材に育てるための具体的な方法や考え方を、親しみやすくわかりやすくお伝えします。営業担当者に自信を持って売らせたい経営者の方、そして自分自身の営業力を伸ばしたい方に、きっと役立つ内容です。

営業担当者が育たない理由とは

私はこれまで数多くの現場で営業担当者を見てきましたが、「売れない商品があると途端に手が止まる」という光景は珍しくありません。地方の中小企業の自動車販売店でも同じです。営業担当者が育たないと嘆く経営者は多く、「どうして営業担当者は育たないのか」と悩むのも無理はありません。

結論から言うと、営業担当者が育たない理由は主に二つあります。ひとつは「売れる商品」に頼りすぎること。人気商品は多少トークが下手でも売れてしまうため、営業スキルが磨かれません。もうひとつは、上司の指導が「答えを与える」だけになっていること。指示やマニュアルに従うだけでは、自分で考え、応用する力は育たないのです。

人気商品に頼り切る営業体質

例えば、自動車販売店では定番人気のモデルやカラーは、顧客のほうから買いに来ることも多く、営業が多少拙くても売れてしまいます。そのため、営業担当者は「売れる商品しか扱ったことがない」という状態に陥りがちです。

上司の指導が「答えを与える」だけになっている

もう一つの理由は、上司や先輩が「こうやれば売れる」と型を教えるだけで、自分で考えさせる機会を作らないことです。これでは応用力が育たず、いざ売れない商品に直面したときにどう動けばいいか分からなくなります。

売れない商品が「営業力」を磨く最高の教材になる理由

では、売れない商品はただの厄介者なのでしょうか?答えは違います。売れない商品こそ、営業担当者の力を伸ばす最高の教材です。

なぜなら、売れない商品を売るには、単に商品知識を暗記するだけでは足りません。お客様のニーズを深く理解し、商品の魅力を自分なりに解釈して提案する必要があるからです。このプロセスこそ、営業担当者にとって非常に価値のある経験になります。

お客様の悩みを聞き出す練習になる

売れない商品を売るには、お客様が本当に求めていることを正確に聞き出す力が必要です。営業担当者は、会話の中から顧客の悩みや希望を引き出し、それに応じた提案をする訓練を積むことができます。

商品の隠れた価値を発見する力がつく

また、売れない商品は、商品の魅力を顧客に合わせて「翻訳」する力を養うのに最適です。例えば車の特定グレードが売れない場合でも、燃費や安全性、使い勝手など、顧客の価値観に合った切り口を見つける練習になります。

新幹線販売に学ぶ、売れない商品を売る営業の育成法

私自身の実体験をお話しします。新幹線の車内販売で働いていたとき、売れ残る商品が必ずありました。サンドイッチや弁当はよく売れる一方で、どうしても手を伸ばしてもらえない商品です。

誰も買わない“売れ残り商品”を完売した私の方法

私はその「売れない商品」をあえて重点的に販売対象にしました。まず、なぜ売れないのかを分析し、お客様の状況や心理に合わせた提案を考えました。単に「買ってください」と言うのではなく、お客様に合わせて商品を翻訳するのです。

商品ではなく「お客様の状況」に合わせた提案

例えば、長時間移動のビジネスマンには「軽くつまめて眠くならないですよ」とご提案しました。家族旅行のお客様には「お子さんのおやつにちょうどいいですよ」と紹介。商品の特徴をお客様の状況に合わせて表現したことで、売れ残りの商品を完売することに成功しました。

営業担当者に伝えたい学び

この経験から、売れない商品をどう売るかを考えることこそ、人材育成の本質だと実感しました。マニュアルや指示だけではなく、自分で「売れる理由」を見つけたとき、営業力は格段に伸びます。自動車販売でも同じで、不人気グレードの車をあえて営業練習の教材にすれば、必ず営業担当者の力は磨かれます。

売れない商品を売るための具体的な人材育成ステップ

では、売れない商品を営業力向上に役立てるためには、どのようなステップが有効でしょうか。

営業担当者に考えさせる会議の場を設ける

売れない商品をテーマにした営業会議を定期的に行います。「どうすれば売れるか」を担当者自ら考えさせることが重要です。上司は答えを与えるのではなく、質問やアドバイスでサポートします。

成約に至らなくても「挑戦のプロセス」を評価する

成約率だけを評価すると、挑戦意欲が萎えてしまいます。売れない商品に挑戦した過程を評価することで、営業担当者の成長を後押しできます。

売れない商品で成功体験を積ませ、自信につなげる

小さな成功体験を積ませることで、営業担当者は自信をつけます。その結果、売れない商品も自然と売れるようになり、組織全体の営業力も向上します。

まとめ|売れない商品を「人を育てる武器」に変えよう

売れない商品は、経営者にとって悩みの種かもしれません。しかし、それを「営業担当者を育てる教材」として活用すれば、会社全体の営業力を底上げすることができます。

私の新幹線販売での経験からも明らかなように、売れない商品を完売させる工夫を営業担当者に体験させることは、最も効果的な人材育成法です。「売れない商品 売る 方法 営業」という課題は、営業力を伸ばすチャンスでもあるのです。